各科目の詳細を勉強していく前に知っておくと良い概要的な部分についてもお話していきます。
今回は、受験者の中でも苦手科目に挙げる人が多いと感じる『経済学・経済政策』についてです。
経済学・経済政策については、グラフや数式が出てくるので、その時点で苦手意識が発動する人もいるのですが、実は得点しやすい科目です。
細かな知識を求められる問題も数問題出ますが、大半は用語の意味と基本的な理解をしていたら得点出来る問題です。
他の科目も含めて、中小企業診断士の一次試験は足切りを防ぎながら全体として6割取れたら合格出来る試験です。満点を取らないといけない試験では無いため、大切になってくるのは、取れる問題を確実に取ることです。
経済学・経済政策に関しても、確実に難易度の高くない問題を確実に拾っていけば、6割はそこまで難しくありません。そのためには、漠然と勉強するのではなく、全体感を押さえた上で、自分の得意な部分を見極めていきながら必要な知識の定着と、理解を深めていくことです。
経済学・経済政策については、大きくマクロ経済学とミクロ経済学に分かれるので、そこの切り分けについてまずは理解しておきましょう。
マクロ経済学とは?
マクロ・ミクロという言葉からも分かる通り、それぞれ扱う領域の広さが異なります。マクロ経済学というのは、ざっくり言うと、一国を単位として考える経済学です。
そのため、GDPや失業率、財政政策、金融政策など国の単位で把握する数値や国として取り組むような政策をターゲットに学習していくことになります。
ニュースなどでも耳にする言葉が多々出てくるので、個人的にはマクロ経済学の方がミクロ経済学よりは馴染みがあり、取り掛かりやすいのではないかと思います。
ミクロ経済学とは?
一方、ミクロ経済学については、扱う単位が個人や一企業など、国よりも小さく絞り込んだ内容となります。
ある事業に参入するかどうかの判断基準や、複数の商品からどっちを買えば満足度が上がるかなど、ある行動主体がどのような行動を取るのがベターかという損得についての話が多くなります。
主体が国のように大きくなく、身近に感じられる内容も出てくるので、その点では勉強しやすいかもしれません。
また、ミクロ経済学は企業経営理論とも内容的に関わる部分があるので、その辺りも意識しながら勉強を進めると効率的に得点を伸ばしていけると思います。
グラフで理解する
マクロ経済学・ミクロ経済学の両方に共通して言えるのが、グラフが数多く出てくるということです。
各社の出しているテキストでも、そうですし実際の試験問題にもグラフを読み解く問題が多数出ます。
学生時代に数学が苦手だった方は、それだけで難しそうと感じてしまうかもしれませんが、この試験で出てくるものはある程度パターンが決まっていますし、そこまで複雑なものも出てきませんので、基本を押さえて理解しておけば問題なく対応出来ると思います。
マクロ経済学・ミクロ経済学の出題割合
最後にそれぞれの出題割合についてですが、その時々によってバラツキはあるとは思いますが、感覚的にはだいたい半々ぐらいの割合で出題されています。
いくつか難しい問題も出題されることを見越して考えると、どちらかに偏って勉強するよりは、ミクロ経済学・マクロ経済学の両方から点を取れそうな部分を確実に増やしていくというのが良いと思います。
過去問もインターネット上で公開されているので、それを参照しながら勉強を進めていくと、どれぐらいの理解度が必要なのかが見えてくると思うので、ぜひ過去問も上手く活用しながら学習してみてください。