企業経営理論で頻出のキーワードに『規模の経済性』というのがあります。
言葉をそのまま理解すれば良いのですが、生産量の規模が大きくなれば、1個当たりの製造コストが経済的になる、というものです。例えば、1万個作った時に1つ当たり1万円掛かっている物が2万個作れば8,000円で作れるようになるような場合に、規模の経済が働いているといいます。
材料を購入してくる時に、少し買うよりたくさん買う方が交渉力が高まって、ボリュームディスカウントを要求しやすくなり、それが製造コストに影響したりなど、製造量が増えると安く作れるようになるようなものに対しての概念です。その対象としては、物理的な物を作る製造業だけではなく、サービス業などでも費やすリソースが大きくなれば単位当たりのコストが小さくなるものは、規模の経済が働いていると言えます。
間違いやすい概念に『経験曲線効果』がありますが、こちらは累積の生産量が増えるにつれて生産コストが下がっていく』というもので、少し違うので両者の違いもしっかりと理解しておきましょう。